
自動文字起こし機能の一番ネックだった部分、クリップの変換がベータ版でできるようになりました。
ただベータ版の使い方がわからない方も多いと思います。
- キャプションクリップにエフェクトをかけたい
- キャプションクリップそれぞれのスタイルを変えたい
- ベータ版のプロジェクトデータを通常版で読み込みたい
このような方に向けて、Premiere Pro ベータ版の使い方を解説します。
追記:現在はv23.1がリリースされ、通常版でもエッセンシャルグラフィックスに一括変換できる機能が実装されています。
Premiere Pro ベータ版とは?
開発中の新機能を試すことができるPremiere Proのお試し版のようなものです。
新しく追加された機能や修正があれば先にベータ版に実装され、フィードバックなどを受けて通常版に反映されていきます。
22年12月現在Premiere Proはv23.1、ベータ版はv23.2です。

リリース情報を確認する方法
こういった機能が実装されたとき、いち早く知りたい方も多いと思います。
私は今回たまたまプレミアノートさんのYouTubeで知ることができました。
ただ毎回アップデート情報をYouTubeで確認できるとは限りません。
使用しているアプリのコミュニティから話題をフォローすると、通知を受け取ることができます。
ベータ版のコミュニティはこちらです。
上記リンクのFollowingから通知がほしい話題にチェックを入れ、「update」をクリックします。

また通知の頻度などは、右上のアカウントアイコンから「Account setting」で変更できます。

Premiere Pro ベータ版のインストール
Creative CloudからPremiere Pro ベータ版のインストールが可能です。
まずCreative Cloudを開き、左メニューのベータ版アプリをクリックします。

ベータ版アプリ一覧が表示されるので、右側にあるインストールをクリックします。

インストールが始まるので、終わり次第ベータ版の利用が可能です。
Premiere Pro ベータ版で自動文字起こし機能を使う方法
Premiere Pro ベータ版を使って、自動文字起こし機能で作成したクリップをエッセンシャルグラフィックスに変換する方法について、解説していきます。
プロジェクトの作成
Creative Cloudからベータ版アプリに行き、「開く」をクリックします。

Premiere Pro ベータ版が立ち上がるので新規プロジェクトから文字起こししたい動画を選択して、プロジェクトを作成します。

自動文字起こしでオーディオを解析
ビデオクリップを選択した状態で、テキストウィンドウのキャプションから「自動文字起こしを開始」をクリックします。

自動文字起こしの設定画面が開きます。
「キャプション、長いソース~」にチェックを入れて、環境設定を開きます。

設定できる項目は以下の通りです。
言語 | 音声の言語 |
スピーカーのラベル付け | 複数話者がいるときにつけるラベル |
オーディオ分析 | どのオーディオトラックから分析するか (ミックスはタイムライン上全ての音声) |
インからアウトの間を文字起こし | イン・アウトを設定しているときのみチェック可 |
特に指定がない場合は、言語と分析するオーディオトラックがあっていれば問題はありません。
ひととおり設定ができたら「文字起こし開始」をクリックします。
オーディオのレンダリングが始まり、分析が終わるとテキストが自動的に作成されます。


キャプションクリップの作成
文字起こしにある「CC」をクリックしてキャプションの作成をします。

設定できる項目は以下の通りです。
〇〇のデフォルト | テキストの表示設定 |
形式 | フォントの形式 |
スタイル | 作成したスタイルがあれば選択が可能 |
1行の最大文字数 | 1行に入れる文字数 |
最短のデュレーション | クリップの長さ(3に設定した場合3秒以下のクリップは作成されない) |
キャプション間の間隔 | クリップとクリップの空白 |
行数 | 1行か2行 |
設定がきまったら「キャプションを作成」をクリックすれば、音声に合わせてキャプションクリップがタイムラインに並びます。

クリップをエッセンシャルグラフィックスに変換
まずエッセンシャルグラフィックスに変換したいクリップを全て選択します。
shiftを押しながら範囲選択で一括選択が可能です。

選択した状態でメニューバーの「グラフィックとタイトル」から「キャプションをグラフィックにアップグレード」をクリックします。
そうすると自動でキャプションクリップからエッセンシャルグラフィックスに変換されます。

これで自動文字起こしで生成したテキストにエフェクトをかけたり、クリップごとにスタイルを変えたりできます。
Premiere Pro ベータ版のプロジェクトに互換性はない
v23.1が正式にリリースされ、通常版でもキャプションクリップをグラフィックにアップデートできるようになりました。またベータ版はv23.2が公開されていますが、v23.1のままであればプロジェクトが共有できます。
ベータ版で保存したプロジェクトデータは通常版のPremiere Proでは開くことができません。

逆に通常版のプロジェクトデータをベータ版で開くことは可能ですが、上書き保存してしまうと通常版で開けなくなります。
現時点で自動文字起こしの新機能を使いたいのであればベータ版のみで完結させた方が良さそうです。
Premiere Pro ベータ版の使い方まとめ
今回はPremiere Pro ベータ版で自動文字起こしの新機能を使う方法を解説しました。
- Premiere Pro ベータ版とは?
- Premiere Pro ベータ版のインストール
- Premiere Pro ベータ版で自動文字起こし機能を使う方法
- Premiere Pro ベータ版のプロジェクトに互換性はない
- Premiere Pro ベータ版の使い方まとめ
以前別の記事で自動文字起こしより手動の方が早いという記事を書きました。
エフェクトとスタイルが変更できるだけでもかなり使いやすくなっているので、興味がある方はぜひ試してみてください!
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