
YMM4では移動を使うことによって、画像やテロップを自由に動かすことができます。
「エフェクトの設定って難しそう」と感じる方も多いと思いますが、YMM4で設定する項目は簡単なものが多く、初心者の方でも分かりやすくなっています。
今回は誰でもできる「画像やテロップの移動方法」について解説します。
移動の種類と設定できる項目
エフェクト欄のアニメーションでつけられる移動もありますが、今回はアイテム自体に移動の動きをつける設定方法についてご紹介します。
移動は画像やテロップなどのアイテムを指定した位置に動かすことができるエフェクトです。
動きに緩急をつけることができ、指定の位置までに移動するパターンや速度の変更ができます。
移動方法は5種類、緩急が6種類、その他4種類の移動パターンが設定可能。
それぞれ解説していきます。
アニメーションの使い方についてはこちらの記事を参考にしてください。
直線移動
直線移動は開始点から終了点まで直線でアイテムを動かす移動です。
アイテムを選択した状態で右側の「描写」から「直線移動」を選択。
XY軸の開始点・終了点が設定できるようになるので、上に開始点、下に終了点を入力。

指定した開始点から終了点までアイテムが移動します。
Yは0で開始点X:910から終了点X-910まで、移動の設定をしたアイテムの動き。
このようにアイテムを開始点から終了点までまっすぐに動かすことができます。
アイテムの長さが5秒であれば、5秒かけて終了点まで移動していきます。
緩急の設定
緩急は移動のパターンや効果の強さを変えられます。
移動のパターンは加速、減速、加減速から選択できます。効果はそれぞれ以下の通りです。
加速 | 徐々に速くなる |
減速 | 徐々に遅くなる |
加減速 | 加速してから減速する |
強弱は1~6で設定可能。6にいくほど力が強くなります。
横軸のみ設定して、5秒かけて図形を右から左に動かしてみました。移動距離は全て同じです。
右上 | X:909.0 | X:-488.5 | 緩急1・加速 |
右中 | X:909.0 | X:-488.5 | 緩急2・加速 |
右下 | X:909.0 | X:-488.5 | 緩急3・加速 |
左上 | X:0 | X:-909.0 | 緩急4・加速 |
左中 | X:0 | X:-909.0 | 緩急5・加速 |
左下 | X:0 | X:-909.0 | 緩急6・加速 |
終了点に到着するまでに時間は同じですが、緩急によって加速度が変わります。
また緩急をつけられるのは直線移動のみで、緩急を指定した場合は自動的に直線移動になります。
エフェクト欄で追加したものには緩急をつけられるものもありますが、アイテム自体に移動を指定した場合は、直線移動以外に緩急はつけられません。
加減速移動
加減速は加速してから減速する移動方法です。
始まりと終わりの動きが遅い移動といった方がわかりやすいかもしれません。。
加速度移動を設定したアイテムは、直線移動のアイテムを加速して追い抜き、減速して追いつかれます。
上が直線移動、下が加減速移動に設定したものです。
移動量指定
アイテムの移動速度を自分で指定できる移動方法です。
1フレームに対して何px分動かすかという指定ができます。
全てX:0に配置して移動量を上から-1、-3、1に設定するとこのような移動になります。
マイナスは左、プラスは右に移動し、-3pxに指定した真ん中だけ移動が速くなっています。
このようにアイテムの移動速度を設定できるのが「移動量指定」です。
ランダム移動
指定した区間でアイテムをランダムに移動します。
Xの開始点を0、終了点を100にして、それぞれの秒数を変えてみました。
上0.01秒、中0.1秒、下1秒に設定したものがこちら。
X軸0から100の間でアイテムがランダムに移動し、指定する秒数の値が低いほど高速で移動します。
反復移動
アイテムを指定した区間で往復させる移動です。
秒数が短ければ短いほど移動が速くなります。
ランダム移動と同じくXの開始点を0、終了点を100、上0.01秒、中0.1秒、下1秒に設定しました。
1秒に設定した一番下のアイテムは5秒間で5往復しています。
指定した区間を指定した秒数で往復するのが反復移動です。
その他4種類の移動方法
上記の移動方法とは別に円弧・戻る・バネ・バウンドの移動パターンがあります。
それぞれ動き方が決まっており、加速・減速・加減速の設定が可能。
全て加速で上から順に円弧・戻る・バネ・バウンドに設定したものがこちら。
円弧だけ具体的にどういう動きをするのか、詳細がわかりませんでした。
「戻る」は一度終了点とは逆方向に行ってから終了点へ。
「バネ」は一度引いたあと開始点より進み、さらに引いてから終了点へ。
「バウンド」は開始点を軸に徐々に距離を伸ばしながら終了点へ。
それぞれ加速・減速・加減速を設定すれば、より幅広い動きを演出できます。
移動を使ったさまざまな演出
上記の移動方法を使ってYouTubeなどでよく見る演出を紹介します。
ニコニコ動画風のコメント
コメントが右から左に流れる演出です。
使用しているのは直線移動のみ。
開始点は全てX:1500、終了点をそれぞれ-1000~-5000に設定することで、コメントが流れる速度をバラバラにしています。
テロップで喜怒哀楽を表現
テロップに移動で動きをつけ、喜怒哀楽を表現することができます。
嬉しい | 上下にゆっくり反復移動 |
イライラ | XYの終了点を20px以内に指定・秒数は0のランダム移動 |
悲しい | ゆっくり動かしたランダム移動 |
楽しい | 縦にバウンド |
フォントを変えたり、効果音をつけたりすることでより表現力を上げられます。
点滅
移動はアイテムを動かすだけではなく、不透明度や角度にも設定ができます。
不透明度に反復移動を設定すると点滅風の演出が可能です。
くるくる回りながら移動する手裏剣
角度に移動量指定、X軸を直線移動させてアイテムを回転させながら移動させています。
組み合わせ次第でいろいろなアイテムに応用ができます。
一部を徐々に拡大する演出
映像の一部を強調したいときによくやる演出です。
拡大率とXY軸に直線移動をつけて、徐々に大きくするという演出をしています。
移動を使って遊んでみよう!
今回は移動だけでできる演出についてご紹介しました。
- 移動の種類
- それぞれの項目と設定方法
- 移動を使った演出
移動だけでもさまざまなアニメーションや演出が可能です。
移動が使えるだけでも編集の幅は広がるので、ぜひ移動を使って遊んでみてください。
また初心者の方がゆっくり解説動画を作れるように、手順を解説した記事もございます。
よければこちらの記事も参考にしてみてください。
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