
Premiere Proで凝ったアニメーションや演出を一から作るのは時間がかかります。
時短したいなと感じたら、モーショングラフィックステンプレートを使うのがオススメです。
通常は有料販売のものが多いですが、無料でテンプレートがダウンロードできるサイトもあります。
今回はモーショングラフィックステンプレートの使い方と、無料でダウンロードできるサイトについて詳しく解説していきます。
- モーショングラフィックステンプレートを読み込む方法
- 無料でモーショングラフィックステンプレートがダウンロードできるサイト
- うまく読み込めないときの対処法
モーショングラフィックステンプレートとは?

トランジションやテキストアニメーションなどの演出をテンプレート化したものです。
フォントやエフェクトなどの調整をして、それをまとめた状態で素材にできるため、一度作った演出が簡単に再利用できます。
また誰かが作ったモーショングラフィックステンプレートも読み込むことができるので、自分で作る時間が減らせます。
After Effectで作ったテンプレートもPremiere Proで使えるため、より高品質なモーショングラフィックスの利用が可能です。
モーショングラフィックステンプレートの使い方
まずデフォルトのモーショングラフィックステンプレートを読み込んで使ってみましょう。
Premiere Proを起動してエッセンシャルグラフィックスのウィンドウから参照をクリックします。
モーショングラフィックス一覧が表示されるので、使いたいものをタイムラインにD&Dしてみてください。

自分で作らなくてもこのような素材が簡単に利用できます。
モーショングラフィックステンプレートを自分で作る方法
エッセンシャルグラフィックスで作ったテキスト、シェイプなどはモーショングラフィックステンプレートとして書き出すことができます。
例として以前こちらの記事でご紹介した回転するテキストアニメーションを作ったとします。

テキストクリップを右クリックして「モーショングラフィックステンプレートとして書き出し」を選択します。

任意の名前をつけて「OK」をクリックします。キーワードを入れると、そのキーワードでテンプレートの検索が可能です。

エッセンシャルグラフィックスの参照で検索して、保存したテンプレートが表示されればOK。
タイムラインにD&Dすればエフェクトなどが適応されたまま、モーショングラフィックスを使うことができます。

モーショングラフィックステンプレートがダウンロードできるサイト
高品質なモーショングラフィックステンプレートがダウンロードできるサイトを5つご紹介します。
- Adobe Stock
- MotionElements
- Motion Array
- Mixkit
- RocketStock
Adobe Stock

会員登録 | 必要 |
ダウンロード上限 | なし |
商用利用 | 可 |
Adobe Stockはロイヤリティーフリーの高品質な素材が使えるストックフォトサービスです。
より多くの素材を使用するには有料のサブスクリプション、またはクレジットパックの購入が必要ですが、一部無料で使えるものがあります。
下記URLから無料素材→モーショングラフィックステンプレートで無料テンプレート素材の表示が可能。

ログインした状態でテンプレートを選択して、「無料でライセンス」をクリックします。

自動でライブラリに追加されるので、タイムラインにD&Dすれば利用ができます。同時に「.mogrt」形式のテンプレートファイルもダウンロードされます。

なお、Premiere Pro内のエッセンシャルグラフィックスからも利用が可能です。
「Adobe Stock」を選択して無料にチェックを入れると、エッセンシャルグラフィックステンプレート一覧が表示できます。

クラウドアイコンをクリックすればライセンスの取得とダウンロードができます。

あとはテンプレートをタイムラインにD&Dして、使うことができます。
MotionElements

会員登録 | 必要 |
ダウンロード上限 | 週5個まで |
商用利用 | 可 |
MotionElementsはロイヤリティーフリーの動画・音楽・テンプレートがダウンロードできるサイトです。

Premiere Proの素材はこちらのページで検索できます。
上部のメニューから「Motion Graphics」を選択すれば、モーショングラフィックステンプレート一覧が表示されます。

無料のテンプレートだけ表示する場合は、左側メニューの「価格」で無料にチェックを入れます。

お好み素材を選び、ダウンロードをクリックします。

zip形式のファイルがダウンロードされるので、解凍して中の素材を取り込めば利用できます。

無料プランだと週に5個が上限のようです。

Motion Array

会員登録 | 必要 |
ダウンロード上限 | なし |
商用利用 | 一部不可 |
Motion Arrayは動画編集ソフトに合わせたテンプレートやプリセットがダウンロードできるサイトです。
会員登録にはFacebook、またはGoogleアカウントが使えます。
無料のモーショングラフィックステンプレートは上部の「Templates」→「Motion Graphics」をクリックします。

左側のメニューに「Free assets」という項目があるのでチェックを入れます。

表示されている素材から使用したいものを選び、「Download」をクリックします。

zip形式のファイルがダウンロードされるので、中の「mogrt」ファイルを取り込めば利用できます。
なお、「Download」の下にこの記載があるものは商用利用が出来ません。

ロイヤリティーフリーの素材には見当たりませんでしたが、使用方法には注意してください。
Mixkit

会員登録 | 不要 |
ダウンロード上限 | なし |
商用利用 | 可 |
Mixkitは世界中のクリエイターが作ったコンテンツを、無料で利用できるサイトです。

右上のメニューから「Templates」→「Premiere Pro」からモーショングラフィックステンプレートの一覧を表示できます。

モーショングラフィックステンプレートの素材を使いたい場合は、形式が「mogrt」になっていることを確認してください。
タイトルの下が「Premiere Pro / mogrt」となっていればモーショングラフィックステンプレートの素材です。

使用したいテンプレートを選択して「Download Free Template」をクリックします。
リンクになっている「View the license」で、利用できる範囲のライセンスが確認可能です。

zip形式でダウンロードされるので、中のテンプレートを取り込んで使用します。

RocketStock

会員登録 | 不要 |
ダウンロード上限 | なし |
商用利用 | 可 |
Shutterstockという会社が運営しているRocketStockというサイトです。
こちらは15種類のモーショングラフィックステンプレートがセットになったものをダウンロードできます。
下記URLから上部にある「Download」をクリックします。

解凍すると「RocketStock-Lower-Thirds」→「Lower Thirds」の中にテンプレートが入っているので、取り込んで使用が可能です。

モーショングラフィックステンプレートを取り込む方法
ダウンロードしたモーショングラフィックステンプレートを取り込む方法です。
エッセンシャルグラフィックス→参照の右下にあるアイコンから取り込めます。

フォルダが開くのでダウンロードして解凍したフォルダからテンプレートを選択します。
テンプレートの拡張子は「.mogrt」です。
またPremiere Proで自分で作成したテンプレートは、以下のフォルダに入っています。
「C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Adobe\Common\Motion Graphics Templates」
ここにテンプレートを入れれば、ローカルテンプレート一覧に表示できます。
モーショングラフィックステンプレートがうまく読み込めないときの対処法
ダウンロードしたモーショングラフィックスを取り込むとフォントが使えなかったり、色が変わったりする場合があります。
そういった場合の対処法をご紹介します。
フォントが読み込まれない場合

このようなエラーが表示される場合は、モーショングラフィックステンプレートに使われているフォントがインストールされていない状態です。
どのフォントが使われているか分かれば、そのフォントをインストールすることで改善されます。
ただどのフォントかわからない、有料のフォント、互換性がないものなどはPremiere Proで使用できず、別のフォントに置き換えられます。
テキスト色が変わってしまう場合
英語版のPremiere Proで作られたモーショングラフィックスだとこのようなエラーがでるようです。
こちらの動画のやり方で改善できました。
テキストファイルを設置する
ドキュメントフォルダに新規のテキストファイルを作り、ファイル名を「ae_force_english」にして保存します。
中には何も記入する必要はありません。
これでPremiere Proを上書きして再起動すると、改善することがあるようです。
英語表記にする
Premiere Proを開いた状態で「Ctrl+F12」を押します。
コンソール画面が開くので、三本線のアイコンをクリックして「Debug Datebase View」をクリックします。

検索ボックスに「App」と入力し、「ApplicationLanguage」を「en_US」に変更します。

コンソールを閉じて上書き保存し、Premiere Proを再起動します。
Mixkitでダウンロードした素材のテキストが赤くなっていたのですが、英語表記にしたら元の色でしっかり表示されました。


ただこちらの方法だと操作画面が全て英語になってしまいます。
編集が一通り終わって確認する段階で英語表記に変更し、書き出しが終わったら元に戻すなど注意が必要です。
モーショングラフィックステンプレートを使うメリット・デメリット
モーショングラフィックステンプレートを使うメリット・デメリットをご紹介します。
メリット
メリットは何より時短になることです。
作りたい演出がテンプレートにある場合は、大幅に時間を短縮できます。
またPremiere Proで作られたテンプレートであれば、どのエフェクトをどのようにかけているのか学ぶこともできます。
自分でモーショングラフィックスを作りたいという方は、参考にしてみてはいかがでしょうか。
デメリット
デメリットはほぼありませんが、テンプレート頼りになってしまうと操作があまり覚えられません。
エフェクトなどは自分で触らないと覚えにくいため、細かい調整などができなくなってしまいます。
モーショングラフィックステンプレートは便利ですが、ある程度自分で操作できた方が幅広い演出が作れます。
モーショングラフィックステンプレートを使う方法まとめ
今回は無料のモーショングラフィックステンプレートを使う方法について、解説しました。
- モーショングラフィックステンプレートとは?
- モーショングラフィックステンプレートの使い方
- モーショングラフィックステンプレートがダウンロードできるサイト
- モーショングラフィックステンプレートを取り込む方法
- モーショングラフィックステンプレートがうまく読み込めないときの対処法
無料でもクオリティの高いテンプレートがいくつも存在します。
誰でも簡単に使えるので、動画に使いたいモーショングラフィックスを探して、ぜひ使ってみてください。
コメント