2026年3月、ComfyUIに待望の新機能「App Mode」「App Builder」「ComfyHub」が正式リリースされました。複雑なノードグラフを一切見せずに、誰でも使えるシンプルなUIへ変換できるこの機能について、導入から公開まで徹底解説します。
App Modeとは何か
App Modeは、ComfyUIのノードベースワークフローをシンプルなアプリケーションUIに変換する公式機能です。
従来のComfyUIでは、画像生成を行うために複雑なノードグラフを理解する必要がありました。App Modeを使えば、ノードグラフが非表示になり、テキスト入力欄・スライダー・画像アップロードボタンなど、必要最小限の操作パネルだけが表示されます。
重要なポイントとして、App Modeは別製品ではありません。同一のComfyUIインスタンス上で動作し、バックエンドもキューも共有します。ワークフロー自体は一切変更されず、ユーザーに見える「表面」だけが変わります。拡張機能やモデルの更新もそのまま即座に反映されます。
動作要件
App Modeへの切り替え方法
App Modeへの切り替え方法は2つあります。
1. 左上アイコンから: 画面左上のComfyUIアイコンをクリックし、ドロップダウンから「Enter app mode」を選択
2. パンくずナビゲーションから: 画面上部のパンくずナビゲーションのドロップダウンから選択
初めてApp Modeに入る場合(未設定のワークフロー)は、自動的にApp Builderが起動します。
App Builderの使い方:4ステップ詳細解説
App Builderは、App ModeのUI構成を設定するためのインターフェースです。画面上部に表示される4つのステップに沿って設定を進めます。
ステップ1:入力(Inputs)の選択
キャンバス上で選択可能な入力ノードがハイライト表示されます。ノードをクリックすると、そのパラメータがアプリの入力項目として追加されます。
選択可能な入力タイプの例:
例えばtext-to-imageワークフローには数十のパラメータがありますが、App Builderでは必要な項目だけを選んで公開できます。選択したパラメータは右サイドバーに表示され、名前の変更・並び替え・グループ化が自由に行えます。
ステップ2:出力(Outputs)の選択
「Outputs」ステップに進み、アプリに表示する出力ノードを選択します。
表示する出力を選ぶことで、不要な中間出力を非表示にできます。
ステップ3:プレビュー(Preview)
設定したUIのレイアウトをプレビューで確認します。画面左側に大きく生成結果が表示され、右側に各種設定項目が並ぶ構成になります。入力と出力の配置が意図通りかチェックしてください。
ステップ4:デフォルトビューの設定
ワークフローを開いたときの初期表示を設定します。
配布目的であればApp Modeをデフォルトに設定するのがおすすめです。
共有可能なURLの生成
App Mode最大の利点の一つがURL共有機能です。構築したアプリは単一のURLで共有できます。このURLには以下の情報がすべてエンコードされています。
リンクを受け取った相手は、ブラウザでアプリを開き、ノードグラフを一切見ることなく画像生成を実行できます。Comfy Cloud経由であれば、ローカルインストールも不要です。
ComfyHubへの公開
ComfyHubは、作成したアプリやワークフローをコミュニティと共有するためのプラットフォームです。
ComfyHubの特徴
公開手順
現在ComfyHubはプレビュー段階で、公開にはアーリーアクセスフォームへの申請が必要です。順次クリエイターへの開放が進められています。
実践例:text-to-imageアプリの作成
既存のtext-to-imageワークフローからアプリを作成する具体的な手順です。
1. ComfyUIで対象のワークフローを開く
2. 左上アイコンから「Enter app mode」を選択
3. App Builderが自動起動
4. Inputs: 「positive prompt」「negative prompt」「seed」の3つを選択
5. Outputs: 「Preview Image」ノードを選択
6. Preview: レイアウトを確認し、プロンプト名を日本語にリネーム
7. Default View: App Modeに設定
8. 完成。Generateボタンを押すだけで画像生成が可能
注意点と制限事項
まとめ
App Modeの登場により、ComfyUIは「開発者向けのノードエディタ」から「誰でも使えるAI画像生成プラットフォーム」へと大きく進化しました。ワークフローの構築はノードグラフで行い、利用者にはシンプルなアプリUIだけを見せる。この分離により、LoRA学習や複雑なControlNetパイプラインなども、専門知識のないクライアントに直接触ってもらえる形で提供できるようになります。
特にB2B案件や納品物としてワークフローを提供する場合、App Modeは非常に強力なツールです。ぜひ試してみてください。
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参考リンク: