画像生成をしていると描写が崩れたり、余計なオブジェクトが生成されたりします。
そういった部分を削除して修正したいときは「Lama Cleaner」が非常に便利です。
消したい箇所にペンツールでマスクをかければ、周りの画像に合わせて違和感なく対象物を削除できます。
今回はこのLama Cleanerの使い方について、詳しく解説します。
・Stable Diffusion Web UIのインストールはこちら
Lama Cleanerって何ができるの?
Lama Cleanerは画像から不要なオブジェクトなどを削除できるツールです。
例えば以下の画像は、背景に人物が映り込んでいます。
これが不要だと感じた場合、Lama Cleanerを使ってマスクをかければ、この部分だけ綺麗に消すことができます。
かなり精度が高いので、違和感なく対象や物体を削除したい方にはおすすめのツールです。
Lama Cleanerをインストールする方法
Lama CleanerはStable Diffusionの拡張機能、またはローカルに単体でインストールができます。
主な違いはインストール方法と起動方法です。
Stable Diffusionは、Stable Diffusion経由でインストール、起動します。
ローカル版はコマンドプロンプトを使ってインストール、起動します。
どちらも使用に大きな差はありませんが、ローカル版はStable Diffusion Web UIを起動する必要がないので、使い勝手は良いと思います。
Stable Diffusion Web UIの拡張機能としてLama Cleanerをインストールする方法
まずStable Diffusion Web UIにLama Cleanerをインストールする方法から解説します。
Stable Diffusion Web UIを起動したらExtensionsからInstall from URLのタブに行き、「URL for extension's git repository」に下記URLを入力してinstallをクリックします。
インストールできたらinstalldタブにある「Apply and restart UI」をクリック、またはStable Diffusion Web UIを再起動してください。
次に初回のみLama Cleanerに必要なデータをインストールする必要があります。
Lama Cleanerのタブに行き「Install/updete」というボタンをクリックします。
ボタンを押すとターミナルの方に「Installing lama-cleaner」と表示されて、少し時間が経つとWeb UI上に「Installed.」と表示されます。
これでデータのインストールは完了です。
下のstartボタンを押すとターミナルでLama Cleanerが起動し、最後の方に「Running on http~」と表示されるので、URLをCtrlを押しながらクリックします。
ブラウザで以下のような画面が表示されたら無事Lama Cleanerが使えます。
2回目以降はStable Diffusionを起動し、Lama Cleanerタブからstartボタンを押すだけで起動が可能です。
アンインストールする方法
もしアンインストールしたい場合は、Web UI上からは操作できないので、手動でフォルダを削除する必要があります。
拡張機能が保存されているのは、以下のディレクトリです。
stable-diffusion-webui\extensions
削除後はStable Diffusionをリロード、または再起動してください。
ローカル版Lama Cleanerのインストール方法
ローカル版のLama Cleanerをインストールするにはpythonが必要です。
Stable Diffusion Web UIを使用している方は既にインストール済みなので必要ありません。
まだpythonをインストールしていない方は、事前にインストールする必要があります。
詳しいインストール手順はStable Diffusion Web UIの記事を参考にしていただければ幸いです。
まずWindowsの検索から「cmd」と入力してコマンドプロンプトを起動します。
起動したら以下のコマンド実行してください。
pip install lama-cleaner
これはpythonのpipというパッケージ管理システムを使って、Lama Cleanerをインストールするコードです。
必要なデータがいろいろインストールされて最後に「Successfully installed lama-cleaner」と表示されていればインストールは完了です。
次に以下のコマンドを入力してlama-cleanerを起動します。
GPUで起動する場合は「--device=cuda」、CPUで起動する場合は「--device=cpu」にしてください。
NVIDIA製GPUを使っている方は、GPUで起動した方が処理は早いです。
・GPU
lama-cleaner --model=lama --device=cuda --port=8080
・CPU
lama-cleaner --model=lama --device=cpu --port=8080
最後の方に「Running on http~」と表示されるので、URLをCtrlを押しながらクリックします。
ブラウザで以下のような画面が表示されればインストールは完了です。
バッチファイルで起動する方法
2回目以降もコマンドプロンプトで以下のコード実行すれば起動できます。
lama-cleaner --model=lama --device=cpu --port=8080
ただ毎回コマンドプロンプトでコードを入力するのは大変です。
このコードでバッチファイルを作ればアイコンをダブルクリックして起動ができます。
まずテキストファイルに上記のコードを書いて保存します。
ファイル名拡張子を表示した状態で、ファイル名を「任意の名前.bat」にしてください。
フォルダ上部メニューの「表示」から「ファイル名拡張子」で表示ができます。
この状態で「lama.bat」などにすると、バッチファイルとして保存されます。
あとはアイコンをダブルクリックすればlama-cleanerが起動できます。
アンインストールする方法
もしアンインストールしたい場合は、コマンドプロンプトを起動して以下のコードを実行します。
pip uninstall lama-cleaner
実行していいか聞かれるので「y」と入力してEnterを押します。
画像のように「Succesfully~」と表示されればアンインストールは完了です。
Lama Cleanerの操作方法
実際にLama Cleanerを操作する方法について解説します。
基本は画像を取り込んで、消したい対象をマスクで塗りつぶすだけです。
・画像を取り込む
英語で書かれていますが、以下の画面をクリック、またはドラッグで画像を取り込むことができます。
左上の画像アイコンからも取り込み可能です。
・マスクをかける
削除したい対象にブラシツールを使ってマスクをかけます。
左クリックを押しながら塗るだけです。
・拡大・縮小・移動
マウスホイールで拡大縮小、マウスホイールをクリック&ドラッグで画像を移動できます。
・ブラシサイズの変更
下のメニューにあるBrushのスライダーでサイズが変えられます。
ちなみにメニューは左からブラシサイズの変更、全画面モード、1つ前に戻る、1つ後に進む、オリジナル画像と比較、画像の保存です。
・ショートカットキー
右上のキーボードアイコンからショートカットキー一覧を表示できます。
その他右上のメニューから作者さんに寄付したり、モデルを変更したりできます。
ご自身が使いやすいように設定してみてください。
Lama Cleanerの使い方まとめ!
今回はLama Cleanerの使い方について、ご紹介しました。
Lama Cleanerを使えば一部おかしな描写や、消したいオブジェクトなどを違和感なく修正できます。
画像生成AIを使用している方には非常に便利なツールなので、ぜひ使ってみてください。