
Stable Difussionで画像生成をしていて、プロンプトの入力が手間だと感じたことはないでしょうか?
プロンプトを全て覚えるのは難しいですし、その都度単語などを調べるのも効率が悪いです。
そんな悩みを解決してくれる拡張機能が「Easy Prompt Selector」です。
YAMLファイルにプロンプトを登録すれば、Web UI上で簡単に呼び出すことができます。
今回は「Easy Prompt Selector」の機能と使い方について解説します。
プロンプト(呪文)を効率的に入力したいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
プロンプト(呪文)のリストを保存したい
プロンプト(呪文)をリストから選んで入力したい
プロンプト(呪文)を要素ごとに自分で整理したい
なお、こちらの記事はStable Difussion Web UIがインストールされている方を対象にしています。
まだインストールされていない方はこちらの記事を参考にしてみてください。


Easy Prompt Selectorって何ができるの?
Easy Prompt Selectorはプロンプトを登録して、ワンクリックで入力できる拡張機能です。
例えば髪色というカテゴリに青、赤、金、緑などのプロンプトを登録しておけば、Web UI上でそれらを簡単に追加することができます。
プロンプトが登録できるYAMLファイルは、自由にカスタマイズが可能です。
さらに作成済みのYAMLファイルを配布してる方もいるため、それを使えば簡単にYAMLファイルが追加できます。
プロンプトの入力を楽に行いたいという方におすすめの拡張機能です。
Stable Difussion Web UIにEasy Prompt Selectorをインストールする方法
Easy Prompt SelectorはURLから手動でインストールする必要があります。
まずWeb UIを起動して、「Extensions」→「Install from URL」タブにいき、下記URLを入力して「Install」をクリックします。
https://github.com/blue-pen5805/sdweb-easy-prompt-selector.git

そうすると「installed」タブにEasy Prompt Selectorが追加されるので、「Apply and restart UI」をクリックしてリスタートします。

これでEasy Prompt Selectorがインストールできました。
Stable Difussion Web UIでEasy Prompt Selectorを使う方法
続いてEasy Prompt Selectorの使い方やYAMLファイルのカスタマイズ方法をご紹介します。
Easy Prompt Selectorの使い方
Easy Prompt Selectorをインストールすると「Generate」ボタンの下に「タグを選択」というボタンが追加されます。
そうするとプルダウンメニューが表示されるので、そこからカテゴリや入力するプロンプトを選択できます。

デフォルトで人、顔、髪のデータがあり、人を選ぶとこのように登録されているプロンプト一覧が表示されます。

ここから使用したいプロンプトをクリックするだけで、プロンプトの入力が可能です。

なお、入力した単語を右クリックすると削除できます。
もしネガティブプロンプトに入力したい場合は、ドロップダウンメニューの横にある「ネガティブプロンプトに入力」にチェックを入れてください。

またオレンジ色の部分をクリックするとこのようなプロンプトが入力されます。

これは画像生成時に「対象」カテゴリ内のプロンプトがランダムで選択されるものです。
Easy Prompt Selector YAMLファイルの編集方法
Easy Prompt SelectorのYAMLファイルは「stable-diffusion-webui\extensions\sdweb-easy-prompt-selector\tags」の中にあります。
「.yml」という拡張子がYAMLファイルです。
自分でカスタマイズする場合は、元のYAMLファイルをコピーして編集するとわかりやすいです。
今回は「人」のYAMLファイルをコピーして、中身を編集します。
人.ymlをファルダ内でコピペして、コピーファイルを作成してください。

今回は犬と猫のプロンプトを登録するので、「動物」という名前にします。

お使いのテキストエディターでYAMLファイルを開いて編集します。
中身を見るとこのようになっています。

Web UI上の表示と照らし合わせるとこのような感じです。
- ファイル名
- プルダウンメニューに表示する大カテゴリ
- YAMLファイル内のカテゴリ名
- 大カテゴリ内の中カテゴリ(コロンのあとに改行)
- プロンプト
- 行頭に半角スペース2つ
- プロンプトをそのまま表示「ハイフン+半角スペース+プロンプト」
- プロンプトに名前を付けて表示「表示名:プロンプト」
上記のルールに従って、動物の中身を編集して保存します。

問題なく設定できると、Web UI上でこのように表示できます。

ランダムループ機能の作り方
23年4月のアップデートでランダムループ機能が追加されました。
作者様のページにある例ですが、以下のように編集すると、髪色をランダム表示できます。
ファイル名「髪.yml」
色:
black
white
髪色:
ランダム: '@髪:色@ hair'
これでYAMLファイルを取り込んで「ランダム」のプロンプトを入力すると、black hairかwhite hairがランダムで選択されます。
またランダムの回数も指定できます。
例1)ランダム: '@3$$髪:色@ hair'
例2)ランダム: '@-2$$髪:色@ hair'
例1は3回ランダムでプロンプトを表示、例2のようにハイフンを入れるとランダムの中に「なし」という選択肢を追加できます。

YAMLファイル編集時の注意
数字・記号・カッコなどを含むプロンプトは、ダブルクオーテーションで囲む必要があります。
例)"1girl" "1boy"
以下のように同じ名前を並べるとWeb UI上で拡張機能が動かなくなります。
犬:
ラブラドール・レトリバー: Labrador Retriever
ラブラドール・レトリバー: Labrador Retriever
YAMLファイルにはtabでインデントは追加できません。
試しにtabを入れてみたらWeb UIが起動できませんでした。
他の言語に慣れている方などは注意してください。
なお、保存前にYAMLファイルが正しく記述できているかチェックすると、エラーを事前に防げます。
こちらのWebツールにコピペすれば、YAMLファイルが正しく記述できているかチェックができます。
もし何かしらのエラーが起こり、その原因がYAMLファイルかどうかわからないときは、一度YAMLファイルを別のディレクトリに移してWeb UIを起動してみてください。
Easy Prompt SelectorのYAMLファイルを配布してくれているサイト
作成したYAMLファイルを配布してくれている方をご紹介します。
・sp8999.Log

・sdweb-easy-prompt-selector用のオリジナルymlファイル"eps_vf_tags1.0"

試しに取り込んでみましたが、どちらのファイルも問題なく使用できました。

Easy Prompt Selectorの使い方まとめ
今回はEasy Prompt Selectorの使い方について解説しました。
- Easy Prompt Selectorでできること
- Stable Difussion Web UIにEasy Prompt Selectorをインストールする方法
- Stable Difussion Web UIでEasy Prompt Selectorを使う方法
- Easy Prompt Selectorの使い方
- Easy Prompt SelectorのYAMLファイルの編集方法
- Easy Prompt SelectorのYAMLファイルを配布してくれているサイト
Easy Prompt Selectorはプロンプトを入力するのに非常な便利なツールです。
YAMLファイルを作成するのは少し大変かもしれませんが、一度作ってしまえば自由に画像生成が楽しめます。
Easy Prompt Selectorがあるとプロンプトの入力が楽になるので、ぜひ使ってみてください。
コメント